2017年2月25日土曜日

療育に効果はあるのか

発達障害についてブログなんか書いていると、
「療育って行ったほうがいいの?」「療育って効果あるの?」
とよく聞かれます。

結論から言うと、私は行って良かったと思っています。
しかし、効果があるかどうかは分かりません

まず、発達障害は病気ではないので、治療法や薬があるわけではありません。抗生物質で発熱がすっきり治るような効果を見込めるものではありません。

早期発見・早期介入が良いことだけは医学的にもはっきりしています。ただそれは3年後とか10年後を見越して言える効果であって、今すぐにでも子供の問題行動をどうにかしたいと考えている人にとっては、療育は効果がないと感じてしまうのも無理のないことです。

私が行って良かったと思える理由は以下の通り。

・子供の問題行動の原因が分かる
・パニックやこだわり時の対応方法が分かる
・発達障害分野の知識が得られる
・集団の中のわが子の行動を観察できる
・能力や気質を他の子と比較できる
・家ではなかなかできないふれあい遊びやスキンシップが取れる
・お遊戯やままごと遊びの重要性を発見できる
・他の子もわけありで来ているので気兼ねがない
・他の親と悩みや解決方法を共有できる
・民間に比べて公的療育はめちゃくちゃ安い
・虐待のリスクが劇的に減る

療育の内容は自治体や請負業者によって異なりますが、たいていは理学療法、言語療法、感覚統合療法といった専門療法を、臨床心理士が作成したプログラムに沿って取り入れます。

一見ただの幼稚園遊びにしか見えないことでも、発達において重要な意味があると分かったのは新鮮で楽しかったです。

一緒に遊んだり踊ったり手遊びしたり、同じことをして楽しみや気持ちを共有する訓練がいかに大事か、知らなかったら絶対やらなかったと思うので、すごくためになりました。

基本的に公的療育は平日の昼間なので、仕事ができない状態で1回数百円で済む親子教室は正直たすかりまくりです。民間だったら月何万円かかるか分かりません。

発達障害の分野は非常に奥が深く、一時夢中になって専門書を含め本を読み漁りました。来世では脳神経科の専門家になりたいと思ったほどです(現世では間に合わない)。

このように、療育は親にとってのメリットが大きいかなと思います。

ただ、無条件に誰にでも勧めるかと言うと、ちょっと悩んでしまいます。こだわりのある子を定期的にある場所に連れていくのは大変なことですし、送迎だけでなく親の参加が必要であることも多いので、時間と労力は相当なものです。ただ通えばいいというものではなく、療育で培ったことは普段の生活にも活かさなければなりません。

それには母親だけでなく家族の協力が不可欠ですが、家族が療育に反対するケースもありますし、そもそも共働きでは通うことさえ不可能です。

それでも、「行って良かった?」と聞かれれば、「私は行って良かったと思う」と答えます。
「効果あった?」と聞かれれば、「効果あったかどうかは分からないけど今奇跡的に子供が良い状態なのは私が療育を頑張ったおかげだと思いたいから効果あったことにする」と答えます。

頼りないけど、私なりの誠実な答えです。

療育で娘と一緒に描いた絵



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